2005-08-07

極楽夏の夜、緩々と



夏の夕暮れ、夏の夜。
 昼間の猛暑と引き換えに
緩々しなよと風が撫でゆく。



友人の粋な計らいで、屋上から花火見物。
住宅街に立つ三階建ての最上階は心地よい風が吹き、ちゃぶ台にマットレス、座椅子まで用意され、極楽お気楽気分の夏の夜を満喫させてくれた。

夜空に広がる光の華。
体に響く音に酔い、いつのまにか飲み口のよいラムにすっかり酔っていたらしい。

いつだっていつのまにか酔っているのだが、花火が終わってゴロンと屋上に寝転ぶと、雲間に覗く星が一定方向にグイグイと走っている。
そうだよ、こうして天は動いてるんだ。
いや、地球に乗って自分が動いているのか!

心地よく風が身体を撫でて通り過ぎる。
……、寝ていた。

夜空の下で大の字になって眠る醍醐味に終電を逃し、我らは再び緩々と酒盛り。
歯に衣着せぬ「鬼発言」に笑い合い、お互いに同じ鬼の血が流れていることに寛ぐ夏の一夜。